
ハッテン行為のことは、英語でクルージング(crusing)という。ゲイがセックスの相手を求めて、ふらふらあてもなくさまようことを指す。日本語の「ハッテン」とは若干意味合いが異なる感じがするが、このクルージング、体現したのがラシントンパレスの屋上にあったスカイジムであった。元々ホテルだった頃は回転するレストランだったのだが、1980年初頭にそこがハッテン場に転化した。その円卓は回らないが、ゲイがクルージングで回遊する構造であり、まさに一巡するのだ。スカイジムは、そういう意味では過渡期のハッテン場である。ただ、重要なのは今までの系譜のハッテン場とは一味違う、画期的なハッテン場であったと言うところだ。端的に言えば、旅人のためのハッテン場ではなく、シティボーイのためのハッテン場、分かりにくいところにあるのではなく、逆に分かりやすいところに「作った」のであった。
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