
ただ、芸術的・思想的価値を有するものまでわいせつにしてしまうのは妥当ではなく、端的なポルノ本やポルノ雑誌等がその対象となるというのが通説である。だいたい、エロ小説をいちいち取り締まっているだろうか?だったらゲイ雑誌なんて出版禁止なのではないだろうか。警察が取り締まっているのはモザイクなし無修正のエロ動画とかエロ雑誌、エロ画像であって、わいせつと芸術的・思想的価値を比較衡量してわいせつが優越するから取り締まるとか、そんなことをいちいち警察は判断していないだろう。法律より実務の方が緩い。「見逃している」と言われる所以はここにある。また、わいせつな行為には、「被害者を著しく羞恥させ、被害者に不安を覚えさせるような卑猥な言動」(最決平20.11.10)も含まれる。だから、言葉責めもわいせつな行為だ。恥ずかしい言葉を言わされて困っている場合は、弁護士に相談してみるといいだろう。そんな事例を聞いたことがないが。
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