
刑法では「保護法益」という言い方をするが、わいせつ罪というのはどうして罪になるのか。通説は、性秩序ないし健全な性風俗を乱すから「罪」だという。例えば、「性」を取り締まる法律というのは、売春防止法、風営法、関税法、児●福祉法、児●売春・児●ポルノ処罰法、青少年保護条例など枚挙に暇がない。ただ、「わいせつ」というものがどういうものか。例えば、ロングコートの中がスッポンポンの男が路上にいたとする。傍目からはロングコートを羽織っているのだから、わいぜつではない。人に見せたらわいせつだろうか。見たい人に見せるのもわいせつだ。だけれど、わいせつが罪ではない。「公然性」がなければ罪に問われない。路上で見たい人に見せたらどうか。路上は不特定多数に見られる可能性があるので、見たい人に見せていたんだと言っても、第三者が見ていたらダメだろう。で、全裸の人が全裸の人を見たら?第三者も全裸だったら?通説によれば、「健全な性風俗を乱す」からダメであろう。しかし、性欲を発散することで性犯罪を抑制する効果もあるということはないか、橋下徹元大阪市長が沖縄の在日米軍司令官に言った理論(2013.5.13)だが、一般的にはとんでも理論だ。けれど、性欲を抑制することが美徳とされるのは理解できるが、道徳論であって、法律で規制するようなことなのだろうか。神はすべてご存じとでもいいたいのだろうか?性欲を抑えたいんだったら去勢したらどうか?
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