
ハッテン場というのは自然発生的である。混沌から産まれるのだが、まずは出会う場所、気づきから始まる。ゲイ同士の接点が産まれ、噂が噂を呼んでゲイが集まることでハッテン場というものが産まれるのだが、発展にあたっては排除の論理が働く。ここで、ゲイを排除するのか、逆にゲイ専用にするのかという二者択一を迫られる。この過程にあるのがハッテン銭湯、ハッテンサウナと呼ばれるものである。銭湯、サウナ共に当たり前だが男女混浴ではない。男だけの空間はハッテン場に移行すると言うことを書いたが、ハッテンというのは堂々とするものではなく、秘められたものである。また、中心部にある最先端なところよりも、外縁部の鄙びた、年季の入ったところがハッテン場として取捨選択されていく。たいていのハッテン銭湯、ハッテンサウナはゲイ排除の方向である。これは経営上当然であって、ゲイの比率が増えればノンケの安全は保証できない。なぜなら、ゲイのハッテン場だというように認識されれば、ノンケは少数派になり、異様な雰囲気を察したノンケは寄り付かなくなる。ただ、ゲイは男の絶対数が少なければ行かない。目の保養も兼ねているからだ。ハッテン銭湯、ハッテンサウナはまだ進化の途中の形態を見ているに過ぎない。
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