ご存じの通り、令和2年4月7日に緊急事態宣言が出された後、東京のハッテン場は一斉に政府の要請により、それから2ヶ月弱の間、休業を強いられた。そして5月25日に解除宣言が出されて2ヶ月が経過したが、コロナは調伏されるどころか勢いをぶり返し、東京に至っては感染者が300人、400人と拡大する一方である。いくら無症状の人が多いとか若い人が多数を占めているとはいえ、数字上はまだまだ増加しそうな感じだ。ハッテン場の感染対策はどうなっているのだろうかというと、換気を十分にするわけには当然いかないし、第三者との濃厚接触を求めに行く、出会いの場であるのだし、会話どころかキスもするし、その後いろいろするし、かなり激しい運動もするしと、もし感染者がいたとしたらかなりの高確率で移る。ま、モテる奴ほど確率が高いという逆説めいた感じではあるが、リスクはある。ハッテン場に行く人というのは、そもそもが自分はかからないだろうという何の根拠もない自信を持った奴らだ。生で交尾しているのとさほど変わらない。
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このグラフを見ていただきたいのだけれど、これは東京の某ハッテン場の、横軸が時刻で縦軸がその時間に滞在している人数を表したグラフであるが、実線は令和元年の12月と翌年の1月と2月、まだコロナは中国武漢とその周辺地域で流行している病気だというくらいの認識で、2月に入るとマスク薄になっていたけれども、まだまだ多くの外国人が日本を訪れていた。皆がマスクをし出したのは3月に入ってからではないか。4,5月はどこも休業、そして再開後の6,7月。特出すべき点として、ハッテン場を訪れる人数はコロナ前と比べても回復していないどころか敬遠されつつあると言うことが読み取れる。もちろん、海外の旅行客、そして地方からの出張客が見込めないというところもあろうが、7月の数字を見ると東京在住在勤のハッテン場離れが顕著であると言えるのではないか。ハッテン場というのは、他でも触れるが、人がいなければ成立しない。人が少ないから入りやすいというのではなく、人が少なければますます足が遠のくのがハッテン場。あまり良くない状況であり、兆候を示している。

このグラフと先ほどのグラフを見比べていただきたいのだけれど、このグラフでは人数は減っているとはいえ、例えば6月ではコロナ前の水準より若干減っているとは言えさほど落ち込んでいない。前のグラフは土日、このグラフは平日の数字である。土日の方が明らかに集客力が落ちている。これは、土日を利用した旅行客が減っているからに他ならない。外国人だけでなく、地方からの旅行客が減った結果が顕著に数字として表れている。1月と7月で比べてみると、17時の段階で平日は42.3%減、土日は43%減、20時では平日は28.9%減、土日は33.9%減である。このままいけば、マニアックなところや立地条件が悪い等元々集客力の少ないハッテン場は全然人がいなくなってしまい、次々と経営破綻してしまうのではないだろうか。まして、再休業要請ともなれば、大打撃を受けることだろう。

5月25日に緊急事態宣言が解除され、7月22日に「Go To トラベル」キャンペーンが始まった。お盆明けには「流行はピークを過ぎた」という発言もあり、落ち着くかと思ったが、11月上旬から北海道や沖縄でコロナ感染者が急増し、今では「第三波」と呼ばれるまでになった。ここで、改めてハッテン場の状況を考えたい。図は棒グラフがコロナ陽性者で、現人数というのはその時間にハッテン場の中にいた人数、移動平均線はそれをならした線である。見ると、緊急事態宣言解除後1ヶ月は多かったものの、第二波の影響で減少し、また8月に盛り返したけれど、10月辺りから後退局面、ハッテン場に行く人が徐々に少なくなっていっていることが分かる。市中感染を防ぐためにハッテン場に行くのを控えようという動きが顕著に表れている。

このグラフは17時から22時まで、ハッテン場に来た人の累計を令和2年1月を100としてグラフ化したものである。9月は10%程度下回っているが、10月はコロナ前の状態にまで回復している。が、11月には1月の85%にまで落ち込んでしまった。ここには出していないが、6,7,8月は11月よりもひどく80%程度だったものが回復基調にあったのだけれど、第三波の影響でまたハッテン場に行かなくなってしまった。感染者が減少に転じてもなお、コロナ前の状態に戻るまでは2ヶ月程度かかることがこのグラフからも分かる。ハッテン場というのは人がいなければそもそも行かない。皆が行くから俺も行く、そうして人が集まるので、人がいなければますます皆行かなくなってしまう。

2021年1月8日より、一都三県に緊急事態宣言が再発令された。今回は別にハッテン場自体が営業停止を求められているわけではないけれど、先月載せたデータをもう一度載せてみる。これはあるハッテン場の現人数の推移(オレンジ色)であるが、12月まで下がっていったが、それ以降は上昇していることがわかる。ただ、緊急事態宣言が発令されてからというもの、停滞しているようにも見える。(黄色の点線は緊急事態宣言が発令されていなかったら、という期待値)・・だからといって、ハッテン場を助けるためにハッテン場に行こう!などとはさすがに言えない。ま、緊急事態宣言が解除された暁には、皆さん、溜まりに溜まったものを放出しにハッテン場に行きましょう。

2021年3月7日、本来であればこれを以て緊急事態宣言は解除になるはずだが、結局一都三県だけは延長となった。理由は感染者数の下げ止まり。では、果たしてハッテン場の人数は下げ止まりになったのだろうかを検証したい。グラフからわかる通り、2月からハッテン場に来ている人の数が上昇傾向にあることが分かる。東京だけで言えば、緊急事態宣言直後、1月上旬は2500人近くいた感染者が2月に入ると500人前後と落ち着いてきた。急速に下がったことから緊急事態宣言が早期解除の可能性があることと、2月中旬には医療関係者へのワクチン接種が始まるという安心感から宣言解除を待たずにハッテン場に繰り出すようになったということが見て取れる。数字上はまだまだコロナ前に戻ってはいないけれども、ハッテン場への人が戻りつつある。ま、感染者数が下げ止まるというのもわかる気がする。再延長にはなりませんように。

2021年6月20日、東京オリンピックがあるからおそらく緊急事態宣言も解除されるのだろう。第一、ゴールデンウィーク前の4月25日から始まった今回の緊急事態宣言は、一都三県ではなくて東京のみ、それも前回よりも厳しい制限だったので、一部のハッテン場は営業を停止した。感染者数は減少傾向でありながら、酒を提供する飲食店は休業要請、酒がなくても飲食店は20時まで時短要請を崩していない。というか、2021年は今のところ緊急事態宣言が出ていなかった日数の方が少ない。ワクチン接種もハッテン場に通う現役世代には今のところほぼ関係がない。ハッテン場の今の状況はどうなっているのかを3か月ぶりに分析してみた。数字を見ると、感染者が増加していく過程の4月から緩やかに減少傾向にあったが、5月中旬から感染者が減少傾向に転じると、5月下旬あたりから若干上昇傾向となる。ハッテン場離れというよりは、夜の街がやっていないという影響もあるのかもしれないが、以前と同様、緊急事態宣言解除前から徐々に人が戻っていく傾向がある。オリンピックはハッテン場にほぼ影響はないが、おそらくはこれが本当の最後の緊急事態宣言だろうし、これからのワクチン接種の進行度合いが今後のカギになるのだろう。

ハッテン場に漫然と行くのは馬鹿げている、と俺は思う。やっぱり、いろいろ調べてから行くべきだ。だから、別に俺の心に秘めておけばいいようなことを、わざわざ恥を忍んで身を削ってここで書いている。このブログをそこそこ見ていただいている人は、ゲイに漫然と興味を持っている人というよりは、かなりハッテン場にどっぷりハマっている人だろうので、このカテゴリーでは玄人向けというか、ハッテン場を戦略的に利用する人向けに書いていきたい。
まず、分析方法であるが、主としてハッテン場のBBSやゲイ向けマッチングアプリに記載されている情報(これによって個人が特定されるわけではないので個人情報には当たらない。)を使用した。自己申告に過ぎず、信ぴょう性がないばかりか、虚偽記載や同一人物の複数投稿の恐れなど、資料として用いるにはかなり胡散臭いデータでもあるが、利用者の動向を掴むことが目的であるため、これを誤差の範囲内程度と考えて利用した。(もちろん同一人物が投稿していると思われるものや、虚偽記載が明らかなものはエラーとして極力はじいている。)また、調査方法は異なるが、別媒体で調査済である場合はデータを引用(一部加工)している。

タチとウケ、果たして需要と供給が均衡しているのだろうか、というのが常々疑問に思っていた。男と女のようにうまいこと50:50(正確には違うけど)にはならないだろうと。世間一般(というかゲイ一般)の声として、
・タチウケ比率も日によって違うけどだいたい半々じゃね?
・ウケよりタチやケツなしのほうが多い印象
・ウケできるタイプいれば掘りたいタチは一定数いるでしょ
・ゲイのタチウケ比率がね、偏ってるからね
・周りを見てるとウケの方が少ないように思えちゃう
・タチウケ比率で言えば2:8くらいじゃない?
・圧倒的にウケが多い
・タチ-ウケ-リバで3-5-2くらいじゃない?
・ゲイの婚活パーティーとか行くとタチの割合が少なく、ウケのほうが参加費が高い。
・タチのほうが絶対的人数が少ない
・地球上に存在するゲイは、みんなウケなんじゃないか
・タチを見つけたと思っても「男らしいタチっぽいウケ」だったりする
・ガチムチで見た目はタチなんだけど、ウケ100%だった
と、いろいろである。この、ゲイであれば誰もが感じているタチウケ比率のギャップ、また見た目とタチウケの相関関係等について、データで分析をしていきたい。

ハッテンナビの経年調査(2013-)ではウケが半数を占めているという、ハッキリした数値が出ている。だったら、日本はタチ天国のはず。ただ、この根拠データは出没予告掲示板を集計した数字なので、そもそも他のBBSでもいえることなのだが、BBSでは需給バランスが崩れている場合は、どうしても同一人物による重複掲載によって供給過多側の数値が極端に出がちである。供給不足側は選ぶ側なので、掲載するほどのこともないということもあり、数値がより低く出るということもある。釣り、自作自演の可能性も排除できない。そして、年齢層も偏っている。ただ、経年を比較しても数値は安定しており、この結果から日本においてウケがあぶれていることは間違いない。

自分でもゲイアプリを使って分析してみた。ゲイアプリも年齢詐称等あるかもしれないが、重複投稿がほぼないこと、性指向もその日の感情によらず安定していること、年齢も幅広く拾える(ハッテン場のBBSは若い年代が多い)ことから、この分析に当たってはゲイアプリのデータが一番近い数値が出るだろうと思われる。また、どれもそうであるが、利用する年齢層に偏りが出るため、東京23区の人口比率で補正した。結果、東京に限ってであるが、リバばっかりになってしまった。6割がリバ。タチウケ両方できる人ってこんなに多いのかと、タチしかできない俺にとってはちょっとビックリ。ま、俺だってケツができるようになりたいけどね。ま、それはそうと、リバについてもうちょっと掘り下げて検証したい。

というのも、リバって両方できるといいつつ、もちろん掘ったり掘られたり掘り合いしたいみたいなバリバリのリバというのもいるが、タチよりリバ、ウケよりリバという分け方も存在する。ハッテン場でだったら、タチよりリバはタチだし、ウケよりリバはウケなんだろうけれど、やはりリバに付けているということは、タチとウケを両天秤にかけているということなのだろう。しかし、当たり前だが、タチよりリバはウケを選びがちで、ウケよりリバはタチを求めるだろう。何が言いたいかというと、ウケが多いという状況下で、リバがその調整機能を果たしているのかを検証したい。調整機能を果たすには、タチよりリバが多くなければならないが、仮説としてはウケが多いのだからウケよりリバが比率的には多いのではないかという感じがする。とすると、リバ=ウケなのだから、タチはリバも積極的に手を出したほうが良いという結論になる。

結果としては、半々。タチよりリバがウケよりリバより5%少なかった。これもタチ傾向、ウケ傾向ととらえてもう一度タチウケ分析してみると、ほぼ同割合になった。だから、リバが数値的には調整機能を果たしているともいえる。自分でも他のBBSを使って分析したら、やっぱりウケが異様に多い。ヤリモクに関して言うと、タチ天下の状態だ。ウケの皆さんは悠長に寝待ちなんてしている場合ではない。積極的にタチを探しに行った方がいいということだ。しかし、補正後の数値を見ると同数。強いて言えば、バリタチがバリウケより5%多いと言うことが言える。このことが示すのは、やっぱり積極的なタチ、バリタチが少ないなということだけではない。ウケの事情、例えばチンコ小さいタチじゃ満足できないとか、逆にデカすぎて入らないというのもあるかもしれない。また、ウケはケツ洗浄という準備が必要であり、体調にも作用される。わざわざケツを準備しておいたのにヤレなければ悶々とするだろう。が、これから出すデータからいえるのは、そもそもタチとウケのミスマッチが生じていることが、BBSに大量にウケが増殖している理由でもある。

いや、待てよ。だったらそもそもタチが少なくともハッテン場であぶれるという状況は起こらないはずだが、現にタチが多いなと感じる日もある。データと実際が一致していない。さらにいうと、ウケは入れられる立場、タチは入れる立場。ウケはチンコの大きさに制約があるだろうが、タチは年齢制約、年とともに勃起力が衰えていくということがある。また、タイプでなければもちろん勃起しない。とすれば、タチが余ることだってあるだろうが、ウケはかなりの供給過剰であるから、もっと余っていてもいいはずだ。タイプが合わなければ余るだろうということはあっても、ウケが多いのであれば、ウケは競争原理が働くのでタチに気に入られるためにいろいろ努力研鑽をするはずであって、とすればタチは努力研鑽をそれほどしなくてもモテる。しかし、経験則からはタチの方が筋肉質でイケメンが多い感じもする。

タチは筋肉質でウケはデブ、これも本当に先入観なんだけど、実際はまあ同じような体型同士でやっていたりする。俺の言いたいのは、筋肉質ってタチが多くない?ウケってスリムかデブが多くない?ということ。よく、タチは筋肉質ばっかりでウケは普通体型みたいなのばっかりみたいな情景をみたりする。タチウケ同数でも体型が同じでなければミスマッチになるよなと。標準偏差を出してみた。数値が小さいほど似たような体型ばかりが集まっていて、数値が大きくなれば体型がバラバラであるということを示している。結果として、ウケの方がバランスが取れていないカラダをしている。なので、体型が一致していないからタチウケ仮に同数であっても余るという一因にもなっている。
年上が好き、年下が好き、35まで、同年代がいい、おじさん不可、年齢による足切り制限もいろいろあるだろう。でも、なぜ?ということになる。ハッテン場だと年齢制限というものはあるが、実際は見た目が重視される。例えば、年上だと思っていたが実は年下だった、30代だと思っていたら40後半だった、それはダメだろうか?聞かないとわからないし、する前に年を聞くなんてことはない。見た目で判断しているし、暗闇であれば触った感覚、シルエットといったなおさらあいまいな基準で判断している。ここで、なぜ年上年下が関係あるのだろうか。もう少しいうと、年ではなくて、タチなら年上、ウケなら年下、みたいな年齢と言いつつタチウケに密接に附随した条件ではないだろうか。
まとめ、ということで動画を作成してみた。最後の方に占いめいたことを書いているけれど、ハッテン場の客の構成やコンセプトにもよるので、これはあくまでデータに基づいた「傾向」ということで理解していただきたい。ただ、「俺ってなんでモテないんだろう。」「あいつと何が違うんだろう。」といった底知れぬ自問自答について、ゲイならではの特性があって、自分だけではどうにもならない構造的な要因があるのだよということをいいたい。また、「あいつがどうしてモテるんだろう。」といった疑問にもちょっとした答えになったかなと思っている。ただ、このタチ・ウケ・リバについてはまだまだあるので、それについては後述する。